脱毛サロンやクリニックに通うと、施術前のカウンセリングで必ず説明されるのが「脱毛の仕組み」について。丁寧に説明してくれるから分かりやすいですが、そんなことより料金や痛みなどの不安&気になることが多くて、結果的に頭に入ってこないなんて人もいると思います。

これから脱毛を考えている人も、脱毛の仕組みを知ることで通うサロンやクリニックを厳選するポイントになります。
ただ脱毛といっても、その仕組みは複雑でどこにアプローチする脱毛方法なのかによって、効果や痛みも違ってきます。
ここでは、あらためて脱毛の仕組みについて詳しく説明しましょう!

毛の構造とは?毛乳頭やバルジ領域など、部位別に紹介します!

「毛」といっても、ただ皮膚からにょきっと生えているだけ・・・ではありません。
一体、どういう構造で毛が生えているのでしょうか?

基本となる毛の3部位について~毛幹・毛根・毛球~

まず、毛が皮膚から見えている部分を「毛幹(もうかん)」といい、皮膚より中にある部分を「毛根(もうこん)」、一番下部にある膨らんだ部分を「毛球(もうきゅう)」といいます。この3部分からなるのが「毛」です。
普段、ムダ毛として見えている部分は毛幹というわけですね!

皮膚というのは、浅いところから「表皮」「真皮」「皮下組織」で成り立ちます。
毛の最下部である毛球は、皮下組織部分にあります。

私たち人間の体毛は、約500万本くらいだといわれています。しかし、目に見えている毛は140万本程度であって、残りは皮膚の中にあるんですよ。
もちろん年齢や人種によっても毛量は違うので個人差はありますが、毛ってすごく多いですよね。
ちなみに、生えている毛穴部分を「毛孔(もうこう)」と呼びます。

毛を取り巻く組織部分について~毛包と毛嚢~

毛本体の構造はご理解いただけたと思います。では、その毛の周りの組織についても紹介しましょう。

まず、皮膚の中で毛全体を包んでいる袋状の組織を「毛包(もうほう)」といいます。
この毛包は、上から順に「上部毛包」「中部毛包」「下部毛包」の3つに分けられます。
毛が伸びるときの「通り道」というとわかりやすいかもしれませんね。

別名「毛嚢(もうのう)」とも呼ばれ、毛を包み保護する役割があります。一般的には毛包が使用されていますが、脱毛トラブルでよく耳にする毛嚢炎(もうのうえん)は、この部分が炎症を起こしているというわけです!

毛に栄養を与えている組織について~毛乳頭~

毛を抜いても剃っても切っても、成長してまた生えてくるのは、「毛乳頭(もうにゅうとう)」という部分から栄養を取り込んでいるから!
毛根の底部分にある、少し凹んだ箇所です。

毛乳頭には、神経や毛細血管などが集まっている場所で、ここを破壊しなければ毛の成長は止まらないということになりますね。

毛を成長させている組織について~毛母細胞~

栄養を取り込む毛乳頭のすぐ上の部分に、「毛母細胞(けぼさいぼう)」と呼ばれる箇所があります。
漢字の母というのが入っていることから連想できるかもしれませんが、この部分は毛を成長させる組織です。

毛母細胞が分裂することで毛が成長し、それとともに細胞が硬化しうろこ状に伸びていくことで毛が生えるということ!
この部分がなくならなければ、栄養をもらい続けている限り生えてくるんですね。

発毛因子を作り出す組織について~バルジ領域~

脱毛に少しでも興味がある人なら、最近よく耳にするのではないでしょうか。
「バルジ領域(ばるじりょういき)」とは、毛を生成する際に必要な細胞を作り出す働きをしています。

このバルジ領域が発見されたのは、最近で2000年から2001年ごろです。脱毛症の治療研究の一環で発見されました。
バルジ領域には「毛包幹細胞」と「色素幹細胞」という2つの幹細胞があり、それぞれ発毛の司令塔としての役割があるといわれています。
この2つの幹細胞が細胞分裂し、毛母細胞に「素(元)」を供給するんです!
  • 毛包幹細胞の働き・・・毛の素になる細胞で、毛の構造の大部分を作り出しているといわれています。
  • 色素幹細胞の働き・・・文字のごとく、色素「メラノサイト」を生成する細胞です。

この2つの細胞が同時に働くことによって、黒く元気な毛が作られるんですね。
毛の本当の大元といったところです。

毛の周りのその他の組織について

毛の成長などには直接関係ありませんが、周りにはいろいろな組織が存在します。

  • 皮脂腺・・・毛穴につながっています。皮膚の健康や保護に必要な皮脂を分泌する部分です。
  • エクリン線・・・汗腺のひとつ。全身に分布する汗腺です。
  • アポクリン線・・・これも汗腺。エクリン線と違って脇や陰部など特定の部位に存在する汗腺です。
  • 立毛筋・・・気温などにより毛を立たせたり寝かせたりする役割があります。要するに、「鳥肌」はこの立毛筋が働いている証拠というわけです。

毛が生える仕組みを詳しく説明します!なぜ抜いても剃っても毛が生えるの?!

上記で毛の仕組みやそれぞれの組織について紹介しました。
少し生える仕組みに関しても説明が混じりましたが、あらためて説明しましょう。

  1. 毛の「素」を供給するバルジ領域の働き
  2. 細胞分裂をするための栄養を取り込む毛乳頭の働き
  3. 細胞分裂をし、毛を作り出す毛母細胞の働き

上記の3つの働きによって「毛」が作られ成長します。

まず、バルジ領域が毛の素になる幹細胞を供給し、毛乳頭が成長するための栄養を取り込み、そして毛母細胞が細胞分裂をし毛を成長させる。これにより、抜いても剃っても次から次へと毛が生えてくるんですね。

また、毛が生える周期というものがあり「毛周期」といいます。
この毛周期は4段階あり、「成長初期」「成長後期」「退行期」「休止期」です。

このサイクルを繰り返し、毛が生え変わり続けているということ。最初に説明した、目に見える毛は成長後期と退行期にあたります。

成長初期は、毛母細胞が活発に働き、細胞分裂し毛が伸び始める時期。
休止期は毛が抜け落ちたあと次の毛が生えるまで休んでいる状態です。

とはいえ、毛根部分は生きているので時期が来れば、また毛が作られ始めますよ。

この、毛周期は2~3ヶ月とされていますが、実は部位によって違いがあります。

脇・腕 VIO
成長期 2~6年 1~2ヶ月 3~4ヶ月 4~5ヶ月 1~2年
休止期 3~4ヶ月 1~2ヶ月 3~4ヶ月 4~5ヶ月 1~1年半

顔のサイクルは非常に短いですが、VIOのサイクルは長いですね!
1年くらいで脱毛が完了したとしても、まだ潜んでいる毛があるかもしれないってことになります。
これを考えると、期間無期限で脱毛し放題のコースであれば、なくなったと思った後に生えてきたとき安心です。

脱毛には3つのパターンがある!って知ってますか?

上記では、毛が生える仕組みを紹介しました。
3つの働きにより毛が成長するとご理解いただけたかと思います。

そこで次は、脱毛するためのパターンをいくつか紹介しましょう。
実は、毛が生える仕組みが3つあるように、脱毛パターンも複数存在するんですよ。

毛乳頭に熱を与えて脱毛する方法について (IPL脱毛)

IPL脱毛とは、インテンスパルスライト(Intense Pulsed Light)の略です。キセノンランプを使用した脱毛機を使用し、フォトフェイシャルにも使用されるライトなので美肌効果も得られるとされています。

この光は、メラニン色素に反応するため「毛乳頭」や「毛母細胞」に影響を与えます。毛に栄養を与える働きと細胞分裂をして成長する働きを抑制することによって、脱毛(減毛・抑毛)を促すということですね。

もっとも元気で黒々としている「成長期」の毛への高い効果が望めます。しかし「退行期」や「休止期」などの毛には効果がありません。

光という点でいうなら、医療レーザーと同じですがパワーに関しては劣ります。
しかし、そのデメリットをフォローできるいい部分が「波長が広い万能ライト」であること!

IPL脱毛の光の波長は500~1200nm程度で、レーザーの種類でいうなら「アレキサンドライトレーザー(755nm)」「ダイオードレーザー(810nm)」「YAGレーザー(1064nm)」の波長すべてをカバーしています。
真皮から皮下組織までしっかり届く波長が組み合わさっているんですね。複数の波長が組み合わさっていれば、一気にメラニンに影響を与えることが可能!

また、ジェルが不要というのも大きな特徴です。とくに冬場などの寒い時期に冷たいジェルは厳しいですが、その心配がいらないのもメリットのひとつですね。
ただし、メラニンに反応するという点で、色黒の方は使用不可の場合があります。ほくろや色素沈着などの部分もNGの可能性があるので要注意です。

除毛効果があるジェルを塗ってその上から熱を与えて脱毛する方法 (SSC脱毛)

SSC脱毛とは、スムーススキンコントロール(Smooth Skin Control)の略です。イタリアで開発された光脱毛方法で、クリプトンライトを使用します。

光脱毛という点では、IPL脱毛と同じですが、SSC脱毛では特殊なジェルを使用します。
使用するジェルには、フィリニーブという制毛成分が含まれ、クリプトンライトに反応し弾けて肌に浸透します。

要するに、光脱毛としての効果に加えて、抑毛効果のあるジェルを浸透させるための光という2つの相乗効果により、効果的に脱毛を促す方法であるということ。
使用するクリプトンライトは、肌に優しいといわれていて、やけどの可能性や痛みも少ない傾向にあります。

ただ、使用する機械に関しては「自社開発」であることが多く、「○○社の機械だから安心!」といった基準はないといえるでしょう。

また、抑毛効果のあるジェルを使用することによって、毛周期に関係なく施術が可能という特徴があります。
IPLなどメラニンに反応して脱毛する方法とは違い、毛の成長を抑えるジェルを浸透させるため、「退行期」でも「休止期」でも効果が期待できます!
これはうれしいですね。毛周期に関係ないため、施術ペースも早く脱毛完了までの期間が短いとされています。

しかし、一般的には上記のようにいわれていますが、結局のところ「成長期」の毛に影響を与えることがメインのため、IPL脱毛と大差ないという話もあります。しかし、ジェルの効果によりIPL脱毛より産毛への効果は期待できるとのこと。

バルジ領域に熱を与えて脱毛する方法について(SHR脱毛)

SHR脱毛とは、先に紹介したIPL脱毛やSSC脱毛と同じく光脱毛の一種です。しかし、この2種類とは大きな違いがあります。従来の脱毛方法はメラニンに反応するため「毛乳頭」や「毛母細胞」に影響を与え脱毛を促します。

SHR脱毛は「バルジ領域」を破壊し脱毛効果を得ます。
バルジ領域は「毛の素を作り出す場所」であると説明したと思います。
そう!素を作り出す場所が破壊されれば、毛母細胞に幹細胞は届かず毛が作られることはありません。

また、毛の成長期かどうかなどには一切関係なく、どんな状態であっても作用します。
毛周期に関係なく施術可能なため、通うペースも最短2週間と完了までの期間が短く済みます。

さらに、痛みが少ないということもメリットのひとつです。というのも、ほかの光脱毛はメラニンに反応するため毛根などに強い熱が伝わります。これが痛みの元です。しかし、SHRの場合は弱いエネルギーで毛包全体に蓄熱させます。強い熱ダメージを与えないので、脱毛でよく例えられる「ゴムではじいたような痛み」は発生しません。当然ヤケドのトラブルも心配後無用です。

メラニンに反応するわけではないので、産毛へも高い効果を発揮します。当然、日焼け肌や色黒さんでも施術可能!ほくろや色素沈着があっても安心ですね。

SHR脱毛は、今までの脱毛方法とはまったく違う新しい脱毛方法です。どちらかというと、今までの脱毛方法よりメリットが多いです。しかし、デメリットも存在します。

実績が少ない

ほかの脱毛方法に比べて実績が少ないのでデータが不足している状態。ホルモンバランスの変化など、何かの変化によってムダ毛が復活する可能性などがはっきりしません。

導入サロン及びクリニックが少ない

まだ新しい脱毛方法ということもあり、機械も高額で導入しているサロンが少ないのが現状。拡大中ではありますが大手サロンなら「ラココ」や「ストラッシュ」くらいです。

 

IPL脱毛・SSC脱毛・SHR脱毛、それぞれを比較してみる!

IPL脱毛

SSC脱毛

SHR脱毛

ジェルの有無 なし あり あり
脱毛時の痛み あり(少し痛い~痛い) なし(無痛~少し痛い) なし(暖かい程度)
効果実感の早さ 早い ゆっくり 早い
産毛への効果 なし(低い) なし(低いがIPLより○) あり(高い)※金髪にも
肌色による影響 あり
・日焼け
・色黒
・ほくろやアザ
・色素沈着
上記の箇所は施術不可
あり
・日焼け
・色黒
・ほくろやアザ
・色素沈着
上記の箇所は施術不可
なし
日焼け、色黒、ほくろ、色素沈着などがあっても施術可能です。多少のニキビがあってもOK!
美肌効果 あり あり あり
通うペース 2~3ヶ月に1回 2週間~3ヶ月に1回 2週間~1ヶ月に1回
取扱サロン ・キレイモ
・銀座カラー
・シースリー(C3)
・ミュゼ
・コロリー
・脱毛ラボ
・ストラッシュ
・ラココ
使用機器
(サロン)
・ルネッサンスGTR
・エピアス
・クリスタルスキン
・シルキーライト
・P.S.クリプトン(KRYPTON)
・ミュゼエクスプレス
・ルミクス
・ルミクスツイン
・フェニックス
・リオシキー
取扱クリニック ・レジーナクリニック
・湘南美容外科
・リゼクリニック
・椿クリニック
・リゼクリニック
・ゴリラクリニック
使用機器
(クリニック)
・ジェントルレーズ
・ジェントルヤグ
・G-MAX
・ソプラノ
・メディオスター
・ハヤブサ

まとめ

いかがでしたか?ただ脱毛といっても、種類がありそれぞれ影響を与える箇所が違います。
それぞれにメリット・デメリットがありますが、自分が脱毛するにあたり重点を置くのはどこか?を考え、サロン・クリニック選びのための要素になるでしょう。