日進月歩でどんどん進化している脱毛機。
特に最近、業界で大きな注目を集めているのが「バルジ領域」というところに熱をあてるマシンです。

バルジ領域をターゲットにした脱毛法は「SHR方式」や「蓄熱式」と呼ばれ、これまでの脱毛法よりも痛みが少なく、毛周期を気にせず受けられる点が特長となっています。
医療レーザー脱毛・フラッシュ脱毛どちらにも次世代型の脱毛機として導入されていますので、特に痛みに弱い方にはおすすめです!

そんな、バルジ領域に熱をあてる脱毛法のメカニズムや、実際に取り扱いがあるサロン・クリニックなどについてご紹介していきます♪

「バルジ領域」とは?

バルジ領域とは、毛を包む「毛包」の中にある一部分です。毛根よりも浅い場所にあります。

バルジ(bulge)とは「ふくらんだ」という意味で、その名の通り毛包の中でも少しふくらんだ形をしているのが特徴です。その存在は長らく知られていなかったのですが、2000年ごろに発見されてから、実はここが発毛に深く関係していることがわかってきました。

それまでは、毛根にある「毛母細胞」や「毛乳頭」にダメージを与えることがもっとも効果的な脱毛方法と考えられてきました。毛母細胞は、細胞分裂をすることで毛を作る「毛のもと」、そして毛乳頭は毛母細胞に影響を与えるところですので、確かにこれらを攻撃すれば発毛を抑えられます。

しかし、さらに大元の「発毛の司令塔」にあたる部分こそが「バルジ領域」であることがわかり、ここをターゲットにすることでも脱毛できる可能性が出てきたのです。

バルジ領域の中には、毛母細胞のもととなる「毛包幹細胞」と、毛に色をつける色素細胞のもととなる「色素幹細胞」という2つの幹細胞があります。
これら2つが細胞分裂することで、色のついた毛が何度も再生されるのです。特に毛包幹細胞は、「毛のもとのもと」と呼べる存在ですので、理論的にはここを攻撃しておけば新たな毛は生えなくなる、ということになります。

このメカニズムを実際に採用したのが、「SHR式」「蓄熱式」と呼ばれる脱毛機なのです。

従来の脱毛法(毛根に熱をあてる方法)と、どこが違う?

従来型の脱毛と、毛包の途中にある「バルジ領域」に熱をあてる脱毛とでは、しくみがまったく異なります。

サロンでおこなわれてきた、普通の「フラッシュ脱毛(IPL脱毛やSSC脱毛)」や、医療機関でおこなわれてきた医療レーザー脱毛、また昔ながらの「ニードル脱毛」などは、すべて毛根に対して熱を加えるものです。毛根にある毛母細胞や毛乳頭を破壊できれば、発毛をブロックできます。

一方、バルジ領域に熱をあてる新しい脱毛法は、そもそもの発毛の司令塔を攻撃する方法です。従来型の脱毛法が、ムダ毛のもとにダメージを与えるのに対し、SHR式(蓄熱式)では「ムダ毛のもとのもと」にダメージを与える、ということになります。

ちなみにSHRとは、「Super Hair Removable」の略で、おもにサロンでおこなわれている脱毛に対して用いられます。
医療レーザー脱毛では「蓄熱式」と呼ばれることが多いです。

なぜ蓄熱式と呼ばれるかというと、この新しい脱毛法では比較的弱いエネルギーを連射して、少しずつ毛包にためていくからです。
これまでの「毛根破壊型」では、強力なエネルギーで一気に毛根にダメージを与えますが、蓄熱式では最高60度程度の低温で照射し、毛包全体に熱を行き渡せます。こうすることで、毛包の途中にあるバルジ領域にも熱が加わり、発毛の司令塔を破壊できるのです!

バルジ領域に熱をあてる脱毛法のメリット・デメリット

バルジ領域をターゲットにしたSHR式・蓄熱式の脱毛法には、従来型の脱毛法と比べてどんなメリットとデメリットがあるのかをご紹介します。

メリット

痛みがほとんどない

上でもご説明したように、バルジ領域を破壊する脱毛法では低温のエネルギーをゆっくりと毛包に広げていくため、一度に強力なエネルギーを与える従来型の脱毛よりも痛みが少なく済みます。むしろ、「痛みはほとんどない」といっても過言ではないほどです。

そもそも脱毛時の痛みは、毛根に高熱が加わることで発生しますから、それのないSHR式・蓄熱式の脱毛では痛みが起きにくいのです。
実際に施術を受けた人たちからは、「じんわり肌が温かくなる程度」という感想が多く寄せられています。

肌や毛の色に関係なく受けられる

従来型の脱毛は毛根にダメージを与えますが、その時に目印にするのが「メラニン色素」です。
目印にするものがないと、照射した部位のお肌にも強いダメージが加わってしまいますので、そうならないよう「毛の黒い色」に反応するようにできています。

しかし逆にいうと、日焼けなどで肌が黒くなってしまった人や、色素の薄い毛はNGということになります。
色黒の肌はメラニン色素が多いため、レーザーや光が反応してやけどや痛みのリスクがありますし、逆に真っ黒じゃない毛にはうまく反応せず、十分な脱毛効果が期待できないからです。

実際、従来型の脱毛をおこなっているサロンやクリニックのほとんどが、「日焼けした肌には施術できないことがあります」「白髪は脱毛できません」というような内容をうたっていると思います。

一方、バルジ領域に熱をあてる脱毛法はメラニン色素を目印にしませんので、肌色や毛色に関係なくおこなうことが可能です。日焼けした人や地黒の人、産毛などにも効果が期待できます♪

毛周期に関係なく受けられる

従来型の脱毛はメラニン色素を目印にするため、毛色がもっとも濃くなる「成長期」の毛にしか十分に反応できません。

私たちの毛は、すべて「休止期」「成長期」「退行期」という3つのサイクルを繰り返していますが、今生えている毛の多くは成長期の段階にあります。それが退行期を迎えると抜け落ち、次の発毛に向けた準備期間である休止期を経て、再び成長期へと移ります。

毛に色がつくのは、毛母細胞が活発に分裂するようになる成長期ですので、このタイミングを狙わないとレーザーや光がメラニン色素をうまく認識できません。そのため、従来型の脱毛をおこなうサロンやクリニックでは毛周期に合わせ、2~3ヶ月程度の間隔をあけて通うことになっています。

一方、バルジ領域に熱をあてる脱毛法はメラニン色素を目印にするわけではないため、毛周期は無関係です。最短で2週間、平均1ヶ月間隔で通えるお店が多くみられます。

通えるペースが早い分、脱毛が完了するのも早く、人によっては半年ほどで全身脱毛を終えられることもあるほどです!

デメリット

バルジ領域を攻撃する脱毛には、今のところ圧倒的にメリットのほうが多いのですが、強いてデメリットを挙げるなら以下のようなことが考えられます。

長期的な実績がない

バルジ領域はまだ発見されてからそれほど年数が経っておらず、そこを狙った脱毛法も開発されて間もないため、まだ実績が少ない点が最大のデメリットといえます。

たとえば、SHR式・蓄熱式の脱毛を受けた人が今後10年先・20年先も効果が持続するのかどうか、今の時点ではわからないのです。
そのため、現在はまだ「様子見」の段階であるともいえます。

取り入れているサロンが少ない

実績が不十分ということもあり、バルジ領域に熱をあてる脱毛法はまだ取り入れているお店が多くありません。

特にサロンでは、レーザーより出力の弱い光しか照射できないため、「肌にやさしいのはいけれど、本当に効果があるのか?」という点が課題となっています。実際、SHR式脱毛はまだ一部のサロンでしか取り扱われていません。

施術後のお肌が乾燥しやすい

SHR式・蓄熱式の脱毛は痛みも少なく肌にやさしいのですが、まったくダメージがないわけではありません。皮膚の上から熱をあてる以上、どうしても施術後の肌は乾燥しやすくなります。

そのため、従来型の脱毛をする際と同じく、施術後はしっかり保湿することが大切です。

フラッシュとレーザーで、バルジ領域にアプローチできる脱毛機が違う!

バルジ領域に熱をあてる脱毛機は、フラッシュ脱毛・医療レーザー脱毛どちらでも開発されています。
使用する光の種類が異なりますので、もちろんマシンもそれぞれ別です。

実際にどんな脱毛機があるのか、フラッシュ脱毛と医療レーザー脱毛に分けてご紹介していきます。

フラッシュ脱毛

ルミクス(LUMIX)シリーズ

SHR式の脱毛機として特に普及しているのが、日本製の「ルミクス」シリーズです。1号機の「ルミクス」に始まり、「ルミクスツイン」「ルミクスA9」などの新機種も登場しています。

照射スピードが速く、両ワキなら1分、全身脱毛でも12分で完了するとうたわれています。

ライエンス(LIGHENCE)シリーズ

2017年11月現在、「ライエンスⅡ」が最新機種です。

1秒間最大10連射と、こちらも照射スピードが速く、全身脱毛は最短15分で完了するとされています。
また、搭載されているRF(ラジオ波)でスキンケア効果も期待できます。

CLEAR/SPシリーズ

日本製のSHR式脱毛機です。
いくつかの種類が出ていますが、2017年11月現在の最新機種は「CLEAR/SP-ef(クリアエスピーイーエフ)」になります。

1秒間に最高10連射が可能です。
また、1台で脱毛と光フェイシャルのどちらもできるようになっています。

レーザー脱毛

メディオスターシリーズ(HAYABUSA)

現在、もっとも多くのクリニックで使用されている蓄熱式のレーザー脱毛機です。
2017年11月現在の最新機種は「メディオスターNeXT PRO」で、照射口の大きい「メディオスターNeXT PRO XL」なども出ています。

ソプラノアイスシリーズ

イスラエルのメーカーによる、蓄熱式レーザー脱毛機です。
2017年11月現在の最新機種は「ソプラノアイス・プラチナム」になります。

照射機を自由に移動できるため、ムラなく仕上がる点が特長です。
また専用のアタッチメントを取り付けることで、鼻毛や耳毛などの細かい毛も脱毛できます。

SHR(蓄熱)式脱毛機を使用しているサロン・クリニックを一挙ご紹介!

上記でご紹介したバルジ領域攻撃型の次世代型脱毛機を、実際に導入しているサロンとクリニックの一部をご紹介します!

クリニック

クリニック名 使用機種
レヴィーガクリニック メディオスターNeXT PRO
KM新宿クリニック メディオスターNeXT PRO
湘南美容外科クリニック(メンズのみ) メディオスターNeXT PRO
リゼクリニック メディオスターNeXT PRO XL
ゴリラクリニック(メンズ) メディオスターNeXT PRO
聖心美容クリニック ソプラノアイス・プラチナム
レジーナクリニック ソプラノアイス・プラチナム

サロン

サロン名 使用機種
ラココ ルミクスツイン
ストラッシュ ルミクスツイン
iCELL(アイセル) ライエンス
La Vogue(ラヴォーグ) CLEAR/SP-ef

上記のほかにも、いくつかのサロンやクリニックで導入されています。

特にクリニックではだいぶ普及が進んでおり、部位によって従来型の脱毛機と使い分けているところが多くみられます。
一方、サロンではまだ「様子見」の段階にあるのか、SHR式脱毛機が導入されているお店は全国的に少ない状況です。

しかし、今後その効果がしっかり確認されていけば、どんどん増えていくと思われます。

まとめ

バルジ領域をターゲットとする次世代型の新しい脱毛法と、そのマシンについてご紹介しました。

従来型の脱毛と異なり、痛みがほとんどないこと、毛周期に関係なく施術できること、毛色や肌色も関係ないことなどが大きなメリットです。
特に痛みに弱い人や、肌色が黒い人に向いています。

複数の脱毛機をそろえているお店の場合、自分でマシンを指定することは基本的にできませんが、痛みを感じやすい部位や、毛の色が薄い部位などには、SHR式(蓄熱式)の脱毛機が使用されることが多いはずです。特にクリニックでは、従来型の脱毛機と蓄熱式の脱毛機の両方をそろえ、使い分けるところが増えています。

一方、サロンはまだ導入しているお店が少ないのが現状ですが、痛いのが苦手な人、敏感肌の人、短期間で全身脱毛を終えたい人などには最適ですので、ぜひトライアルから始めてみてください♪